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新刊書を中心に紹介して下さい。

1: 『新興国家の世界水準大学戦略−世界水準をめざすアジア・中南米と日本』(1)   2: 『ビジネス用語集 Glossário de Termos de Negósios』『Doing Deals in Brazi(日本語版)』(1)   3: 『スペシャリテ2013 別冊専門料理 SPECIALITES −南米ガストロミーの衝撃』(1)   4: 『南・北アメリカの比較史的研究−南・北アメリカ社会の相違の歴史的根源』(1)   5: 『ただ影だけ』(1)   6: 『多面体のメキシコ − 1960 年代〜 2000 年代』(1)   7: 『世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ−エル・システマの奇跡』(1)   8: “Los japoneses en Bolivia−110 años de historia de la inmigración japonesa en Bolivia"(1)   9: 『世界地誌シリーズ 6 ブラジル』(1)   10: 『躍動するブラジル −新しい変容と挑戦』(1)   11: 『るるぶ情報板 C  ブラジル・アルゼンチン』 (1)   12: 『国際理解に役立つ 世界のお金図鑑 K綿董γ翔酳董Ε▲侫螢』 (1)   13: 『世界のともだち 03 ブラジル −陽気なカリオカ ミゲル』 永武 ひかる(1)   14: 『語り−移動の近代を生きる あるアルゼンチン移民の肖像』 辻本 昌弘 (1)   15: 『AMAZON DOLPHIN アマゾンのピンクドルフィン』 水口 博也 (1)   16: 『月刊 たくさんのふしぎ マチュピチュをまもる アンデス文明5000年の知恵』 白根 全(1)   17: 『古代マヤ −石器都市文明 増補版』 青山 和夫 (1)   18: 『星の王子さまとサン=テグジュペリ −空と人を愛した作家のすべて』(1)   19: 『旅の深層 −行き着くところが、行きたいところ アフリカ、ブラジル、ダバオ回遊−』  組原 洋(1)   20: 『見た、聞いた! キューバ改革最前線』 千葉県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(1)   21: 『アルゼンチン音楽手帖』  栗本 斉(1)   22: 『Vovô Ostra e Shiguebô(カキじいさんとしげぼう)』  畠山 重篤 (1)   23: 『共生の大地 アリアンサ −ブラジルに協同の夢を求めた日本人』 木村 快(1)   24: 『ブラジル日本移民百年史』 −全5巻 4分冊 (1)   25: 『ドミニカ共和国を知るための60章』  国本 伊代編(1)   26: 『真珠の世界史 −富と野望の五千年』 山田 篤美(1)   27: 『ラテンアメリカ鉄道の旅 −情熱の地を走る列車に乗って』 さかぐちとおる(1)   28: 『インカ帝国 −大街道を行く』 高野 潤(1)   29: 『マチュピチュ探検記 −天空都市の謎を解く』 マーク・アダムス 森 夏樹訳(1)   30: 『インディアスの破壊についての簡潔な報告』 ラス・カサス 染田秀藤訳(1)  

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『新興国家の世界水準大学戦略−世界水準をめざすアジア・中南米と日本』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:25:18  [返信] [編集]


 ほぼすべての学術システム、知の創造、伝達の中核をなす存在であるのが研究大学であり、アジア、ラテンアメリカの多くの国々で資金・人材・伝統等の制約の中で世界水準の研究大学構築に挑戦している実態を知らしめてくれる。
 特に西洋の教育の伝統を持たなかったにもかかわらず、高等教育の発展を実現した日本に関しては特に原著になかった1章を増補している。第1部「新興国家の大学戦略と日本」では、研究大学の歴史、試練、発展途上国における目標と現実、アジアとラテンアメリカでの高等教育政策と研究大学、日本の「世界水準大学」政策の行方を論じている。第2部 「世界水準をめざすアジア・中南米のトップ大学」は、主要途上国での研究大学の実態と世界水準への試み、展望を、中国、インド、韓国、ブラジル、メキシコ、チリ、アルゼンチンの例を詳細に記述している。
 ブラジル最古の総合大学USP(サンパウロ州立大学)の位置づけ、ブラジルの高等教育システムと大学院教育、国家建設大学としてのUNAM(メキシコ国立自治大学)の独自性と研究大学の役割、チリに研究大学はあるかと問いかける市場競争原理の下での試行など、中所得国における研究大学構築への挑戦の例としてブエノスアアイレス大学の事例など、ラテンアメリカの大学の今日的意義が分析されている興味深い論考集。15 人の執筆者は、米国、チリ、アルゼンチン、メキシコ、ブラジル、インド、中国、韓国の研究者・大学教職者。

(フィリップ・G. アルトバック、ホルヘ・バラン 光澤彰純監訳 東信堂 2013 年5 月386 頁 4,800 円+税)
『ビジネス用語集 Glossário de Termos de Negósios』『Doing Deals in Brazi(日本語版)』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:23:42  [返信] [編集]

 世界中で会計監査、税理、経営アドバイザーを行っているPWC(プライスウォーターハウスクーパース)のブラジルデスクが出した3カ国語のビジネス用語集とブラジル投資手引きの小冊子。用語集は8,000 の語彙を日本語・英語・ポルトガル語とポルトガル語・英語・日本語から牽くことが出来る。後者はブラジル投資と課題、経済環境、M&A および企業投資活動から文化、会計原則および監査要求、税務、労働力と人件費、環境問題を簡単に解説している。
(問い合わせは、kazue.kataoka@jp.pwc.com または電話 03-3546-8508 へ連絡を。同社ではこれらのほか『会計用語集 −日英葡語』を出している。)

(PWC 2013 年 667 頁・105 頁 非売品)
『スペシャリテ2013 別冊専門料理 SPECIALITES −南米ガストロミーの衝撃』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:22:26  [返信] [編集]

 ペルー、ブラジルの料理界は今大きな変容を遂げている。これまでの伝統的な食材と調理方法から熱帯果実やアマゾンの食材や西欧・日本料理などの取り入れを辞さない意欲的な料理人が、エスニック料理というジャンルを超えこれまでになかった新しい料理、これまでにない斬新なレストランを世界に展開しているのである。
 登場する料理人とそのレストランは、ペルーで大統領並みの有名人といわれ、ペルー料理を世界に認めさせた先駆者 Gaston Acurio の“Astrid y Gaston”をはじめとして、アマゾンの食遺産に光りを当てるPedro Miguel Schiaffino の“Malabar”、ガストンに続いてペルー料理を世界にアピールするVirgilio Martínezの“Central”を紹介し、さらにペルー料理の代表的前菜であるセビーチェ(魚介のマリネー)に様々な工夫をする現代ペルー料理店として“Huanchaco”、北部都市チクラヨからリマに進出してきた“Fiesta”、アルゼンチン人オーナーの庶民的な店“Canta Rana”、ペルーで1970 年代に初めて本格的な寿司を創った小西紀郎の“Toshiro’s”、北部の都市ピウラの庶民的な家族経営の名残を感じさせる“Paisana”、あくまでペルー伝統料理を基盤に置くアフリカ系女性が始めた“El Rincón que no Conoces”、第二の都市アンデス麓のアレキパ料理の“La Nueva Palomino”から屋台料理である牛の心臓の串焼きアンティクーチョや豚の皮のフライ、豊富な果実ジューススタンドに至るまで、ペルーの美食を紹介している。
 一方、ブラジル料理については、アマゾンの食材を積極的に使って、南米料理ブームを興したAlex Atala の“D.O.M.”を筆頭に、フェジョアーダやムケカ、マンジョカを使った料理を洗練したアレンジで提案するブラジル女性Helena Rizzo とスペイン人であるDaniel Redondo 夫妻の“Maní”、サンパウロ州の田舎料理を自称するJefferson Rueda の“Attimo”、サンパウロ郊外でブラジル北東部料理を出すRodrigo Oliveila の“Mocotó”をA4 判で71 頁にわたって沢山のカラーによって紹介している。加えてスペインのバルセロナ“PAKTA”とマドリードにある“Nikkei225”という新感覚のペルーニッケイ料理をも紹介し、さらに巻末に登場した料理写真のうち37 皿のレシピをも付けてあるという、さすが料理本・料理店等の月刊誌や専門解説書を出している出版社ならではの充実した内容になっている。
 ペルー、ブラジルから世界に発信されている南米ガストロミーの現在の料理、それを担う料理人とその店が臨場感をもって姿を見せ、美味いものに関心ある読者の食欲をそそる。

(木村 真季編 柴田書店 2013 年9 月 177 頁 3,000 円+税)
『南・北アメリカの比較史的研究−南・北アメリカ社会の相違の歴史的根源』
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桜井 敏浩 2014-1-24 2:20:20  [返信] [編集]

 米国経済史を長年専門としてきた著者(広島大学名誉教授)が、南北戦争に見られる北部の保護貿易論に対する南部の奴隷所有プランターとの対立という経済基盤の解明を進めていくうちに、先住民・黒人への人種問題にも関心をもち、南北米州での奴隷制の相違、さらには植民者本国の社会・文化の相違に遡って追求したこれまでの論考を集大成したもの。
 第一部南北アメリカの比較史では、英国の「プロテスタント的植民者」「定住型植民地」とスペインの「カトリック的征服者」「搾取型植民地」の相違ととらえ、第二部新大陸におけるスペインの植民地政策では、アステカ社会におけるカルプリと呼ばれた先住民共同体の実態、ラティフンディオ(大土地所有制)と先住民共同体、アシエンダ(大農園)型の形成過程を土地所有と労働力から、修道士による信仰村への集住がやがて植民地行政による集住政策に継承された例をメキシコはじめペルー、グアテマラで、征服の拠点が都市から始まり周辺農村へ発展したため騎士的市民(都市貴族−官僚、聖職者、大地主、鉱山主)が支配し集まった寄生都市となり、西欧都市のように都市ブルジョアジー(商工業者)の都市に成長しなかったことなどを考察している。
 スペインとだけの関係で見ることが多いラテンアメリカ研究者にとって、北米や非ラテン西欧の経済史との比較を念頭に置いた大いに興味深い論考集である。

(宮野 啓二 御茶の水書房 2013 年10 月 366 頁 7,600 円+税)
『ただ影だけ』
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桜井 敏浩 2014-1-24 2:18:38  [返信] [編集]

 1933 年から始まったニカラグアのソモサ一族による独裁政権は、79 年7 月に大統領アナスタシオ・ソモサ・デバイレの海外亡命で終わるが、その崩壊目前に権力の影にあって様々な悪行に荷担していたソモサの私設秘書官アリリオ・マルティニカ(国会議長、与党党首を務めたコルネリオ・ヒュックがモデルと思われる)は逃亡を企てたが革命軍に捕まり民衆裁判にかけられ、銃殺刑に処される。その間の証言、尋問でのやり取り、調書、供述、何通かの手紙を次々に示して、一見ノンフィクションのようだが、事実のなかに想像を巧みに織り交ぜた小説である。
 ラミレスは1970 年代半ばから反ソモサゲリラ組織のサンディニスタ民族解放戦線(FSLN)を支援、政権奪取後84 〜 90 年にはサンディニスタ政権の副大統領としてオルテガ大統領(第1 期)を支えたが、その後袂を分かち95 年の大統領選挙にサンディニスタ刷新運動から立候補したが敗北、以後は文学活動に専念という経歴をもつ。
 ソモサの半世紀ちかい独裁の中で公然と、あるいは秘密裏に行われた数々の歴史的事件の蛮行を、フィクションこそ史実より確実な歴史であるとの筆力で再構築した現代ラテンアメリカ文学の新たな一作。ニカラグアの近現代史の関連人物紹介、独立から2011 年のオルテガ大統領の再選に至るまでの年表(作成 笛田千容元在ニカラグア日本大使館専門調査員)も付いていて、内容の理解を助けてくれる。 

(セルヒオ・ラミレス 寺尾隆吉訳 水声社 2013 年4 月 324 頁 2,800 円+税)
『多面体のメキシコ − 1960 年代〜 2000 年代』
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桜井 敏浩 2014-1-24 2:16:35  [返信] [編集]

 1966 年からメキシコ研究に40 年間関わってきた著者(アジア経済研究所務の後高知大学ならびに中部大学教授)の長い研究成果の一端を集大成したもの。農地改革、各地でのエヒード(農地改革後に導入されたメキシコ独自の土地制度)とコムニダ・インディヘナ(先住民共同体)の調査によって、農村の実態や農業政策を分析している。それと合わせて1960 年代後半から2000 年代にかけて直面した様々な歴史的事件や政治経済変動をも観察して論じており、ある意味では主観的メキシコ論であると著者も述べている。メキシコ文化の一面を素描した7 本のコラム、参考文献、人名・地名・事項・欧文略号索引も付いていて、書名どおり“多面的”なメキシコ解説書になっている。

(石井 章 明文書房 2013 年10 月 320 頁 1,600 円+税)
『世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ−エル・システマの奇跡』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:15:19  [返信] [編集]

 ベネズエラの音楽活動参加によって青少年が非行に走るのを防ぐ活動である“El Sistema”(「国立財団ベネズエラ児童青少年オーケストラ・システム」は、1975年に音楽家であり経済学者、政治家でもあるアブレウ氏が始め、そこから選抜されたメンバーによるシモン・ボリバル交響楽団、ドゥダメルはじめ幾多の名指揮者や名演奏家を輩出していることで、日本でも知られるようになり、来日公演も行われている。著者は米国の音楽教育者で評論、小説も書いており、ドゥダメル指揮の演奏に衝撃を受けて以来、ベネズエラを何度も訪れて、エル・システマの創生期から躍進、音楽教育に革命を起こしたアブレウの功績、システマとそのオーケストラの世界での評価と米国で広がる音楽教育プログラム、音楽とコミュニティを繋げる市民音楽家としてのドゥダメルの姿を熱っぽく紹介している。
 なお、エル・システマについては、『貧困社会から生まれた“奇跡の指揮者”−グスターボ・ドゥダメルとベネズエラの挑戦』(山田真一 ヤマハミュージックメディア 2011 年)、『エル・システマ ―音楽で貧困を救う 南米ベネズエラの社会政策』(山田真一 教育評論社 2008 年)があり、合わせ読むといい。

(トリシア・タンストール 原賀真紀子訳 東洋経済新報社 2013 年9 月 276 頁 1,800 円+税)
“Los japoneses en Bolivia−110 años de historia de la inmigración japonesa en Bolivia"
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:13:27  [返信] [編集]

 2000 年3 月に刊行された日本人ボリビア移住100 周年記念誌『ボリビアに生きる』を基に、21 世紀に入っての10 年間を追補して、110 年間の日本人のボリビア移住史と現状を、スペイン語でしか読めない日系二世・三世およびボリビア人読者向けに翻訳・編纂したもの。日本人ボリビア移住者とその子孫たちの体験と努力、ボリビア各地で生き抜いてきた日系社会の実績を世代を超えて語り継ぐとともに、一般のボリビア人にも日系社会の歴史と果たしてきた貢献を知らしめんとする労作。                

(Iyo Kunimoto (Coordinadora), Federación Nacional de Asociasiones Boliviano-Japonesas y Asociasión Nippon-Bolivia
 ボリビア日系協会連合会。日本ボリビア協会共同訳 国本伊代監修 Plural Editores 2013年9月 359頁 日本での購入は、2,000円.... )
『世界地誌シリーズ 6 ブラジル』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:11:41  [返信] [編集]

 多様性に満ち、急速に変わりゆくブラジルを正確に理解するために地理学的視点から総合的に紹介しようと、11 名の様々な分野の専門家が纏めた地誌。1. 総論−発展と地域的多様性、2. 多様な自然環境と環境問題、3. 都市の形成と発展、4. 多人種多民族社会の形成と課題、5. 宗教の多様性と宗教風土の変容、6. 音楽の多様性とその文化的背景、7. アグリビジネスの発展と課題−大豆・バイオ燃料生産の事例、8. 観光の発展とその課題、9. 日本移民、10. 日本の中のブラジル社会、11. ブラジルと世界、そして日本という内容を網羅し、それぞれの章により好奇心をそそるコラムを添えている。
大学等での教科書としての活用を想定し、巻末に参考図書、統計資料、人名・事項索引も付けてあり、ブラジルを総合的に把握する基礎資料としてきわめて有用である。

(丸山 浩明編 朝倉書店 2013 年10 月 176 頁 3,400 円+税)
『躍動するブラジル −新しい変容と挑戦』
webmaster


桜井 敏浩 2014-1-24 2:05:47  [返信] [編集]

 2012 年にアジア経済研究所で立ち上げた「新しいブラジル」研究会での成果に、13 年6 月の民衆抗議デモの勃発による情勢急変を可能な限り取り入れて、社会科学系のブラジル専門家7 人がそれぞれの専門分野から分析した最新のブラジル解説。編者(アジア経済研究所副主任研究員)による序章−近代国家誕生からの軌跡、終章−各章の総括と躍動するブラジルの「新しさ」のほか、第1 章の民主化と現在進行形の政治改革(堀坂浩太郎上智大学名誉教授)では3権と中央・州・ムニシピオ間のパワーシェアリングなどを、第2 章の経済の新しい秩序と進歩(浜口伸明神戸大学教授、河合沙織神戸大学大学院)はインフレとの闘いと経済成長を、第3 章の環境変化に応じての新たな企業の三脚構造の関係(二宮康史アジア経済研究所副主任研究員)は市場開放政策にともなう企業環境変遷とルーラ政権以降の政府の役割の見直しを、第4 章では社会保障の整備と選別主義の試み(編者)は近年の社会変化と社会保障の普遍化を、第5 章は外交におけるグローバル・プレーヤーへの道(子安昭子神田外国語大学准教授)でカルドーゾ、ルーラ、ルセフ三代の政権の外交を比較し、第6 章の開発と持続可能性(小池洋一立命館大学教授)は、農業とアグリビジネス、バイオエネルギーと持続的開発を取り上げている。
 いずれもこの十数年のブラジルの著しい変容の実態とその背景、課題と今後の展望を知る上で極めて示唆に富む分析である。

(近田 亮平編 JETRO アジア経済研究所 2013 年11 月 211 頁 2,600 円+税)
『るるぶ情報板 C  ブラジル・アルゼンチン』 
桜井敏浩


桜井 敏浩 2014-1-22 0:41:41  [返信] [編集]

 全編カラーページで、多岐な情報・写真・資料を満載したビジュアルな雑誌風旅行ガイド。ブラジル(7〜71頁)およびアルゼンチン(73〜88頁)に、ポルトガル語とスペイン語超基礎単語、旅の情報、イグアスの滝や両国観光スポットの市内地図も付いている。

 ブラジルはイグアスの滝、レンソイス、アマゾン、リオデジャネイロ、サンパウロ、サルヴァドールの案内にブラジル料理、土産、リオのカーニバルなどが、アルゼンチンはブエノスアイレスに絞ってこの魅力的な都市での観光案内に、料理やカフェ、土産、タンゴなどナイト・スポットほかのお薦めスポットが、それぞれ現地事情に通じた多くの執筆者によって紹介されており、眺めていると思わず南米へ飛びたくなる楽しいガドブック。

(JTBパブリッシング 2014年1月 95頁 1,500円+税)
『国際理解に役立つ 世界のお金図鑑 K綿董γ翔酳董Ε▲侫螢』 
桜井敏浩


桜井 敏浩 2014-1-13 21:08:35  [返信] [編集]

 世界各国の通貨単位と紙幣のカラー写真を、その国の面積、人口、首都、言語、民族、主な産業の箇条書きとCheck!という簡単なコメントとともに1ページで紹介しており、中南米からはアルゼンチン、キューバ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、チリ、ドミニカ共和国、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、メキシコの13か国が取り上げられ、それぞれの単位紙幣の写真には、図柄の由来、説明がごく簡単に付いている。

 (佐藤英人協力、平田美咲編 汐文社 2013年10月 47頁 2,300円+税)

『世界のともだち 03 ブラジル −陽気なカリオカ ミゲル』 永武 ひかる
桜井敏浩


桜井 敏浩 2014-1-12 13:59:40  [返信] [編集]

 写真絵本シリーズのブラジル編で、リオデジャネイロに母と姉と暮らすミゲル少年11歳の一年間に寄り添った写真家が撮影したもの。

 ブラジルの中間層(母は労働裁判所勤務の公務員)の生活ぶりが、時々訪れる離婚した音楽家の父とその再婚相手をも含めたゆるやかな交流も含めて、家族とのほのぼのとした関係がよく伝わってくる。大好きな海岸、真夏のクリスマス、学校生活、ご飯、友だちとの遊び、歯医者や理髪店にも行く暮らし、未来の希望などを、リオデジャネイロの町やカーニバル、人種のるつぼであるブラジルのあらましとともに、美しい写真と文章で綴っている。小学校高学年以上の子ども向きの本だが、大人が見ても楽しい。

 (偕成社 2013年12月 40頁 1,800円+税)
『語り−移動の近代を生きる あるアルゼンチン移民の肖像』 辻本 昌弘 
桜井敏浩


桜井 敏浩 2014-1-6 22:35:28  [返信] [編集]

 戦前に沖縄で生まれ、十代まで本土で過ごし、その後アルゼンチンへ渡った崎原朝一の半生の生活史と精神の軌跡を、近代という歴史の背景、一移民の人生遍歴、彼の一族の来歴を記録したものである。

 明治時代に断行された琉球処分による琉球王国解体の前後から、朝一の祖父の時代にまで一族の人々の歴史を描き、太平洋戦争前後の沖縄住民の困苦、本土への疎開、一家の借金返済のために1938年前後にアルゼンチンにデカセギに出た父朝敬の呼び寄せで、戦後1951年に朝一は母と弟とともにケープタウン回りのオランダ船でアルゼンチンに赴く。洗濯屋で働いていた父は依然貧しく、アルゼンチンに到着したばかりの息子、朝一の弟を急病で失なったが、家族が来たことで念願の独立を果たす。朝一は野球チームに加わり邦字紙に俳句の投稿を行うが、商業学校はスペイン語力不足で中退し、、洗濯屋として死に物狂いで働き、故郷沖縄から妻美智子を迎えて、家業を担うようになる。しかし、1970年代の第二次ペロン政権の崩壊後から80年代に至る政治・経済の混乱し、洗濯屋の経営も難しくなったため、朝一は88年に日本に出稼ぎにでて工場で働く。90年に戻って1年ほど洗濯屋をした後、「らぷらた報知」の記者に転じて現在に至るまで活動し、近年はアルゼンチン日本人移民史の編纂の重責を担っている。

 本書は、格別な志を立てて移住した訳でもなく、事業等で成功したともいい難い朝一という一日本人アルゼンチン移民の私的体験と人生遍歴、沖縄出身の朝一の一族の来歴を、著者が2010年から11年にかけて行ったインタビューを基に参考文献などで加筆した物で、淡々と綴ったもので、体系だった移民史ではない、一人の男の生活史である。

(新曜社 2013年9月 222頁 2,600円)
『AMAZON DOLPHIN アマゾンのピンクドルフィン』 水口 博也 
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-12-23 22:01:23  [返信] [編集]

 アマゾン河上流のペルーのパカヤ・サミリア国立保護区、エクアドルのヤスニ国立公園、ブラジルのアマゾン支流のネグロ川の熱帯雨林、浸水林にアマゾン川イルカ −明るいピンク色の体色のため“ピンクイルカ”とも呼ばれている−の姿を追った写真集。

 もともと海の鯨類仲間であったイルカが、南米大陸の隆起による地形変化によって海と断ち切られて内陸河川での生活に順応し進化したものだが、撮影者は京都大学理学部動物学科を卒業し海棲哺乳類の研究と撮影を行ってきただけに、各地のカワイルカの頭骨の写真も示してその種類の違いや生態などについての解説も付している。カワイルカは、森林伐採、ダム工事による生息水系の分断と水質悪化、刺し網漁での混獲、漁具を傷つける邪魔者としての排斥などにより過酷な状況の中で生きているが、撮影者は優しい眼差しでアマゾンカワイルカがピンク色の妖艶な姿態で泳ぐ姿を実に美しく撮っている。

 (シータス発行 丸善出版発売 2013年11月 95頁 1,600円+税)
『月刊 たくさんのふしぎ マチュピチュをまもる アンデス文明5000年の知恵』 白根 全
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-12-18 16:25:02  [返信] [編集]

 リマの北方のチャンカイ谷で発見されたシクラ(蛇籠)や、クスコ等のインカの石積みには地震対策の工夫がなされ、アンデスの高度差を利用した農地や水路を引いての精緻な灌漑技術などを紹介し、またインカ道をマチュピチュへのトレッキングコースで辿り、マチュピチュ遺跡の構造物を解説し、近年発掘された最も大規模な遺跡であるカラルの全容写真など、素晴らしい写真が載っている。
 こどもの知的好奇心に応える月刊小冊子だが、大人が見ても楽しい。

(福音館書店 2013年10月号 40頁 667円+税)
『古代マヤ −石器都市文明 増補版』 青山 和夫 
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-12-16 10:37:32  [返信] [編集]

 マヤ古代文明史研究は、この十数年の間に各地での遺跡等考古学調査の積み重ねと、古代マヤ文字解読の進展、そして諸科学との学際的な研究を総合することによって長足の進歩を遂げている。本書は2005年に出た旧版に、筆者を中心としたその後の新たなマヤ研究の果実を織り込んだもので、猪俣 健アリゾナ大学教授とともに05年から行ったグアテマラのセイバル遺跡調査で、マヤ文明の起源が従来学説より古く紀元前1000年頃に遡ることなど、その後の新たな研究成果が付け加えられている。

 マヤ文明はインカ文明とともに、世界の4大文明とは異なり、大河の辺での大規模灌漑農業、実用金属器、家畜を持たない石器の都市文明である。数の知識、天文や精緻な暦、マヤ文字などの驚異的な水準の知識を有していただけでなく、メソアメリカの過酷な熱帯雨林の生態環境を利用した農業などの卓越した知識を有していたが、都市人口の増大によって農業が微妙なバランスが取れていた環境の中で持続性を失い、やがて文明の衰退につながったことが立証されており、著者はマヤ研究が現代地球社会の諸問題の解決の糸口にもなると熱く説いている。

 (京都大学学術出版会 2013年3月 361頁 2,000円+税)
『星の王子さまとサン=テグジュペリ −空と人を愛した作家のすべて』
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-12-7 23:29:02  [返信] [編集]

 フランスの飛行士にして作家のアントワーヌ・サン=テグジュペリは童話『星の王子さま』で知られ、1943年に出版されたが今なお世界中で同書の出版が相次ぎ、子どもばかりでなく多くの大人たちに愛読されている。サン=テグジュペリは、1900年生まれ、フランス空軍勤務を経て26年に民間航空会社の飛行士となり、北アフリカで活躍、その間サハラ砂漠に不時着した経験をもち、これが後の『星の王子さま』の筋書きにつながるのだが、その前29年にこの地域での飛行経験を基に『南方郵便機』を出版、同年所属航空会社のアルゼンチン法人の支配人としてブエノスアイレスに赴任、翌30年にエルサルバドル人のコンスエロ・スンシンと知り合い、恋に陥る。31年にフランスに帰国し、コンスエロと結婚、またパンパ、アンデスを舞台にした『夜間飛行』を出版する。ちなみに、親友のゲラン社の調香師が発表した香水にその名が付けられて、今日に至るまでゲランの代表的な香水の一つになっている。

 その後は所属航空会社の合併で発足したエールフランス社のテストパイロットになり、さらに賞金がかかったパリ〜サイゴン間飛行に挑戦してリビア砂漠に不時着し、ベトウィン遊牧民に救出され生還する(これが『人間の大地』の執筆に繋がる)などした後、新聞特派員を経て米国に渡りニューヨーク〜ブンタ・アレナス間長距離飛行に挑むがグアテマラで離陸に失敗し重傷を負い、暫くはコンスエロとともにエルサルバドルに滞在する。1939年フランスに帰国、第二次世界大戦の勃発とともに軍務に就くがヴィシー政権の発足により除隊し米国亡命後に再び軍務に就いて44年に偵察任務にコルシカ島から飛び立った後消息を絶ち、44歳の若さで散った。

 本書は、『星の王子さま』について日本での訳書の出版をめぐっての挿話を含めた解説6編、サン=テグジュペリの人となりについての5編、作家として、その作品についての評論7編の論考と略年譜から構成される。うち、『夜間飛行』について解説した「大空が明るかった時代の記念碑」(柳田邦男)と「夜間飛行」(松岡正剛)があるが、舞台になったアルゼンチンについての言及は少ない。商社員としてエルサルバドル等ラテンアメリカに駐在経験をもつ平尾 行隆氏による「サン=テグジュペリの妻 コンスエロ」(96〜110頁)は、彼女の生い立ち、メキシコの文筆家、フランスのジャーナリストとの結婚、サン=テグジュペリとのブエノスアイレスでの出会い、危険をともなう飛行士を辞めない夫との不安に満ちた結婚生活、晩年を紹介して、「アントワーヌとコンスエロの愛と、その葛藤は、『星の王子さま』という作品に浄化され、永遠の高みに達したのである」と結んでいる。

 (河出書房新社 2013年4月 167頁 1,600円+税)
『旅の深層 −行き着くところが、行きたいところ アフリカ、ブラジル、ダバオ回遊−』  組原 洋
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-11-27 0:44:28  [返信] [編集]

 著者は沖縄大学法経学部の教員を30年余勤め、その間比較法文明論をも研究してきたが、その研究を意識しながら行ったアフリカ、ブラジル、フィリピンの旅と現地の生活記。

 ブラジルについてはうち77頁を当て、1984年に沖縄から移住した移民を曾祖父にもつ日系ブラジル人からポルトガル語を学び、大学を休職して85年5月にブラジルへ渡り、サンパウロから知人の住むテイシェイラ・デ・フレイタス(サルバドールとヴィトリアの中間にある町)のマモンの栽培農家の日系人達と付き合い、テイシェイラとサンパウロを拠点にサルバドール、ビザ更新のためにパラグアイのアスンシオン、ベレン、ブラジリア、レシーフェなどへ行き、年末に帰国するまでの日々の生活と旅の様子、交流した日系人とその周囲のブラジル人との人間関係を淡々と綴っている。

 (学文社 2013年10月 204頁 1,000円+税)
『見た、聞いた! キューバ改革最前線』 千葉県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会
桜井敏浩


桜井 敏浩 2013-11-21 10:57:34  [返信] [編集]

 2013年2月に千葉県AALAが催した10日間のキューバ訪問学習旅行において、現地で受けたCEEC(キューバ経済研究所)、CIEM(世界経済調査所)、協同組合、ELAM(ラテンアメリカ医学校)、キューバ外務省アジア局副局長、CESEU(米国研究所)、CIPI(国際政治調査所)などの人たちから受けた講義11編の概要と、参加者による「コラム」18編で構成した小冊子。

 第一部はキューバ経済の発展と経済モデルの刷新、第二部は農業の現状と問題点、第三部はキューバ革命が誇る社会政策・医療・教育面の成果と課題、第四部でキューバ外交政策と対米関係が取り上げられている。いずれもキューバ政府筋見解の概要がそのまま紹介されていて、コラムも素朴な感想文。

 (千葉県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会 2013年9月 167頁 1,000円+税)

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